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ティム・クックCEO、「iPhoneは一年に一つ」ポリシーについて語る

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アップルのティム・クックCEOは28日、iPhoneの種類を、なぜ競合他社のように多彩に増やさないのかについて、その理由を語りました。しっかり一つのデバイスを丁寧に作り上げるメリットより、複数のデバイスを作ることのデメリットの方が大きいとのことです。米国のApple Insiderが伝えております。

AllThingsDのウォルト・モスバーグ氏は、なぜアップルはiPodのラインナップのように、iPhoneのバリエーションを出さないのかと訊ねました。

「あなたたちがiPodを作ったとき、スティーブ・ジョブズは5%のシェアを超える製品をもつのはいいことだと冗談を言いました。そしてiPodのラインナップが生まれ、それらは前年モデルの焼き直しではありませんでした。多彩なモデルが誕生しました。しかしiPhoneではそれをしていません」

クック氏はこれに対して、「スマートフォンの場合、注意しなければならない点がたくさんあり、iPodのようにはいかない」と回答。音楽プレーヤーと異なり、iPhoneのラインナップを開発・再開発するのは手間のかかる仕事だとのこと。また、超軽量のiPodナノ、iPodミニ、iPodクラッシクの各iPodは、それぞれニッチを埋めています。

クック氏は、「iPodの各モデルは、異なる人々、異なるタイプ、異なる必要性に受け入れられている。しかしフォンとなると話は別だ。バリエーションを作る必要があるだろうか?」と、複数のiPhoneを作ることに疑問符を付けています。

モスバーグ氏はこれに対して、スマホとタブレットの中間サイズにある「ファブレット」の例を挙げています。アップルはiPhone 5で、デバイスのサイズを変更しました。これは元祖iPhoneが出た2007年来初のことでした。

クック氏は、「大型スクリーンは、多くのトレードオフを考慮しなければならない。確かに顧客はサイズを気にしている。しかし同じように、写真の発色具合、ホワイトバランス、反射性、バッテリー寿命も気にしている。ディスプレイ寿命も大切だ」と述べています。クック氏によると、多くの要因を勘案し、ベストを導き出すことが求められているとのことです。

またクック氏は近い将来、フラッグシップとなるiPhoneに対して、特徴や価格帯の異なる第二モデルとなるようなiPhoneをリリースするかもしれないと付言しています。

「今のところ確かなことは言えないが、可能性はないわけではない」

アップルは現在、廉価版iPhoneをリリースするとの噂があります。コスト削減目的で、プラスチックのハイブリッド素材を用いるモデルです。最近、パートナーサプライヤーであるペガトロンが、2013年後半向けに4万人の従業員を追加で雇用したと言われています。新モデルの生産が本格化したことを示唆しているのかもしれません。

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