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Apple Watch、最先端技術の搭載見送りか 健康関連機能は並程度?

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4月の発売が期待されるApple Watchですが、アップルが当初計画してたヘルスケア関連の最先端技術の搭載は、技術上および規制上の問題から断念せざるをえなくなったようです。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が現地時間の16日付で報じています。

技術上の壁

アップルがApple Watchの開発を始めたのは4年前のこと。しかしプロジェクトは間もなく「ブラックホール」と呼ばれるようになります。というのも開発に伴うテクノロジーや部品がアップルの厳しい基準をクリアできず、資金ばかりを費やす形になってしまったからです。

具体的な例を挙げると、皮膚反応センサーは、設計の初期段階ではその有効性を示していましたが、その後のテストでは、例えば腕の毛量やストラップの締め付け度合などによって結果が異なり、データとして信頼できないものとなっていました。アップルはまた血圧や血中酸素の測定機能についても研究を進めていましたが、思うようにはいかなかったようです。

一般消費者への訴求力に悩む

アップルが構想していたのは、例えばユーザーの血圧や心拍数、ストレスレベルなどを測定できる最先端の健康管理ツールを生み出すことだったと言います。

しかし、こうした構想が頓挫した今、アップルは一般消費者への訴求力に問題を抱えているようです。現時点でApple Watchの目玉となる機能には、加速度計やタッチ入力、アップル独自のオプティカル(光学)心拍センサーなど、各種センサーが挙げられます。心拍センサーにおいては、iOSの健康管理アプリ「ヘルスケア」との連係も可能です。しかし残念なことにApple Watchに搭載されている技術は、Android搭載の競合製品とそれほど大差がないのが実情です。

Apple Watch、どう売っていくのか

つい先日も人間工学/人体測定学の技術者・研究者を募集していたアップルですが、こうした事実からも分かるとおり、アップルが目指しているのは健康管理のためのデバイスやプログラムの開発だと思われます。

しかし実際のところ、初代Apple Watchのマーケティングには、もっと消費者向けのアプローチが取られるのではないでしょうか。事実、Apple Watchの位置付けはこのところ、健康とフィットネスのためだけでなく、ニッチ商品としてのファッション・アクセサリーや、iOSと互換性のあるスマートウォッチ、iPhoneと補完し合うためのデバイス、毎日使う「通信機器」などとして認識されつつあります。

一方でApple Watchには、Apple Payなどアップル独自の機能も搭載されています。またアプリ開発ツール「WatchKit」も公開されていますので、今後はApple Watchの特色を活かすアプリも登場し、さまざまな関連サービスも成長することでしょう。

via - Apple Insider

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