iPhone 6向け薄型液晶、アップルの要求満たせず一時生産停止 - ロイター報道
米ロイターは22日、iPhone 6の液晶の生産が一時停止していたことがわかったと報じました。ロイターはその理由を「薄型化をねらった設計のため、量産工程に無理が生じたため」だと伝えています。
アップルはiPhoneのさらなる薄型化を図るため、バックライトの明るさを高める輝度向上フィルム(BEF)の使用を従来の2枚から1枚に減らす仕様で設計を行っていました。しかしこの設計での量産は難航し、結局設計をはじめからやり直すこととなり、遅れが生じたとみられます。
これにより、iPhone 6の液晶を生産するジャパンディスプレイ、韓国LGディスプレー、シャープの3社にバックライトが届かず、6~7月にかけて液晶の後半工程である取り付け作業が中断した模様です。
特にジャパンディスプレイは液晶の量産時期が先行していたため、今回の問題が大きく響いたようです。同社は今月7日に発表した4-6月期決算で、「グローバルなブランドメーカーや大口顧客向けが想定どおりに進まなかった」とコメントしています。一方シャープは、もともと計画していた後半工程の作業開始が遅かったため、影響は少なかったと伝えられています。
8月には量産体制は回復したようですが、発売時期や初期供給量への懸念は残ります。