iPhone 8発表イベント、噂のまとめ
アップルは日本時間9月13日午前2時（現地時間12日午前10時）から、アップル本社内のスティーブ・ジョブズ・シアターで、毎年恒例のイベントを開催します。同イベントでは、世界中が注目している新型iPhoneが発表されることになるでしょうが、アップルが計画していることは、それだけではないでしょう。ここで、12日のイベントで発表が期待される新製品をおさらいしておきます。
3種類の新iPhone
イベントの主役はもちろん、発売から10周年を迎えるiPhoneです。今年は、現行モデルのアップデート版となる2種類の"S"モデル「iPhone 7s」と「iPhone 7s Plus」、そしてハイエンドモデルの「iPhone 8」の計3種類が発表される見通し。ハイエンドモデルの名称については一般的にiPhone 8と呼ばれていますが、「iPhone X」「iPhone Pro」「iPhone Edition」などになるかもしれません。
iPhone 8は、ベゼルのない有機EL（OLED）ディスプレイ、3Dの顔認識カメラ、ワイヤレス充電などの新機能が追加され、ホームボタンは恐らく廃止になります。
しかし、新たに追加されるこれらの機能は、スマートフォンの業界全体で見ると必ずしも最新のものではありません。上記のOLEDディスプレイの他、虹彩スキャナー等の生体認証センサー、デバイスの背面に搭載された指紋認証センサーなどは、他社のハイエンドスマートフォンにすでに採用されており、非接触式充電は、アップル内でもApple Watchにすでに採用されています。
顔認証によるスマートフォンのロック解除は、安全と速度面での課題がまだ十分にクリアされていません。アップルがこれらの課題を解決できれば、新しいiPhoneは真に業界の先を行く製品となるでしょう。
新型iPhoneの発売日も当然発表されることになります。iPhone 7sと7Sについては、15日に予約開始、22日に発売という流れで間違いなさそうですが、iPhone 8についてはここ数日、7sよりも遅れるとの報道が相次いでいるため、3機種の新型iPhoneが同時に発売されることはないかもしれません。
LTE対応のApple Watch 3
今回発表されるApple Watch 3にはLTEモデムの追加が見込まれています。つまり、iPhoneを近くに置いていなくても、電話をかけたり、メッセージを送信したり、音楽を聴いたり、ソフトウェアをインストールしたりといった作業が単体で行えるようになります。そこでカギとなるのがバッテリーです。スマートウォッチをスマートフォン並みに使おうとすれば、バッテリーに大きな負荷がかかります。LTEがApple Watchの18時間というバッテリー寿命にどんな影響を及ぼすのかは、現時点ではまだ不明です。
今回のイベントではソフトウェアのwatchOS 4も同時にリリースされる見通し。Siriに対応したウォッチフェイス、3つ（あるいはマルチ）のスポーツモード、ジムのマシンとの直接同期、といった機能が追加される予定です。
Apple TV
米ブルームバーグによると、次世代のApple TVは4Kに対応し、より鮮やかな色彩で映像をストリーミングできるようになるとのこと。アマゾン、ロク、クロームキャストといったストリーミングメディアプレーヤーのライバルたちに、アップルもようやく追いつきそうです。
Apple TVは昨年のホリデーシーズンには売上げが落ちましたが、今年は盛り返すのではないかと予測されています。ただ、アマゾンと異なりアップルには視聴者を惹きつける強力なオリジナルコンテンツがなく、アップルもそのことを認識しているようで、今年中にアマゾンプライムビデオのアプリがApple TVに追加されることが、6月のWWDCで発表されています。
HomePod
HomePodは、すでにWWDC 2017で発表はされているもののまだ発売されていない製品です。HomePodの発売予定日は12月です。アップルはこれまでのところ、HomePodを、デジタルアシスタント機器というよりも高級スピーカーという位置付けで宣伝しています。
iMac Pro
新iMac Proも12月の発売が予定されていますが、今回のイベントには登場しない可能性が高いとみられています。デザインを刷新した新Mac Proは、発売が来年になるとみられており、こちらも今回のイベントには登場しない可能性が高いようです。
iOS 11
新しいハードウェア以上に重要なのが、新しいソフトウェアです。今年その恩恵を最も受けるのはiPadのユーザーでしょう。iOS 11は、ドックのデザインが一新し、高度なマルチタスキング、ドラッグ＆ドロップ機能などが追加され、iPadを真の生産性デバイスへと変貌させると期待されています。また、iPadとiPhoneの両方に新しいコントロールセンター、グリッド状のAppスイッチャー、「ファイル」というシンプルな名称のファイルストレージなどが追加されます。
他にも、QRコードリーダー、コントロールセンターのカスタマイズなど、新たな機能が多数登場。最大の注目点は、アップルの拡張現実（Augmented Reality、AR）アプリのプラットフォーム「ARKit」の導入です。iPhoneやAndroidスマートフォンには、ポケモンGOを筆頭とする多数のARアプリがすでに登場していますが、これまでのARアプリの画像は2Dかフラットなものでした。
それに対してARKitは、何か月もかかる作業やコンピュータ画像処理の専門知識がなくても、より高度な3D ARアプリの構築が可能です。GoogleもAndroid向けのARCoreを発表したばかりとあって、ARKitのリリースはAR業界の画期的イベントになるとみられています。
12日のイベントでは、iOS 11、ARKit、watchOS 4に加えて、macOS High Sierraのリリース日も明かされるでしょう。
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