本文に広告を含む場合があります。

新iPad詳細レビュー、本当に買いなのか?

著者情報

スマートフォン関連の情報に詳しい英国のKnow Your MOBILEが、アップルの「新しいiPad」について、そのRetinaディスプレイ、A5Xチップなどを中心に詳細なレビュー記事を紹介しております。新しいiPadは、本当に買いなのでしょうか。

なにか特別な出来事、期待を上回るような事態は、そう頻繁に起こるものではありません。過去数年を振り返っても、テクノロジー業界で本当に驚嘆するような出来事はごくわずかです。アップルの初代iPad、そしてiPhone 4、サムスンのGalaxy S2、AsusのTransformer Prime...ぐらいではないでしょうか。

第3世代となる新iPadは、このリストに入ると言えるでしょうか。Retinaディスプレイは確かに、競合他社にはないアップル独自の強みと言えるでしょう。Siriディクテーション(口述筆記)もそうでしょう。またイメージ処理能力の向上も特筆すべきポイントですが、外見上に変化が見られなかったことは、多くの人々を失望させました。

とはいえ、新しいチップ(アップルによると、NvidiaのTegra 3セットアップより4倍も強力)、9.7インチRetinaディスプレイ(iPad 2の2倍の解像度で、iPhone 4Sと同等のイメージ処理能力)、1GBのRAMといった特徴は、やはり悪くありません。とりわけ、初代iPadユーザーにとっては魅力的に映ります。

デザイン・外装

iPad 2と新iPad 3を並べて比較しても、その違いを見分けるのは困難です。新iPadの方が1mm分厚いだけで、他に大きな差異は見られません。アップルのスマートカバーも同じままです。iPad 3のWifiのみ16GBモデルの正確なサイズ及び重量は、それぞれ 241.2mm x 185.7mm x 9.4mmと652g。iPad 2のWifiのみモデルより51g重くなりました。

どうしてアップルがiPad 3のデザイン・外装を、iPad 2とほぼ同一のものとしたのか(1mmの違いを除く)については、私たちの理解を越えています。新しいデザインにするというような話もありましたが、結局、出来上がりを見てみると、新iPadはほんの僅か重くなっただけ。しかもこの新製品、非の打ち所がありません。ほとんどパーフェクト。デバイスに電源を入れて、Retinaディスプレイを一目見れば、デザインに変化がないこと、少し重くなったことなどの不安材料は、瞬時にして吹き飛んでしまいます。

ディスプレイ

言うまでもなく、iPad 3の最大の「売り」は、9.7インチの 2048x1536ピクセル解像度LEDバックライトIPS Retinaディスプレイ(1インチ当たり264ピクセル)。これがいかに優れているかを、言葉で伝えるのは困難です。iPad 2の2倍の解像度、サムスンLED1080p HDテレビセットより見映えが良好、さらに自社最新iMac PCのそれをも上回っています。

手短に言うと、アップル新iPad 3は、メディアを視聴するデバイスとして、現時点では最高レベルにある商品の一つということです。テキストや画像で重いページもくっきり美しく見えます。HDビデオ、iBooksアプリの電子書籍、素晴らしい「見え」です。本物の紙のようです(特に明るさを落とした場合)。

高解像度の写真や動画を自分のPCから新iPadにアップロードして、それを仔細に見てみましょう。自分の目が信じられないといった気分になることでしょう。 この点で、iPad 3は最強です。他に太刀打ちできる商品は今のところありません。1000英ポンド(約13万円)はするホームシアター用モニター以上のレベルです。

アップルが言うには、iPad 3のピクセルは目に見えないとのこと(自分の顔から約11インチ離れた所から見て)。確かに真実です。ウェブ閲覧、写真やHD動画の鑑賞は、アップルの言うとおり、完璧です。しかし一つ問題があって、それは、アプリの開発者らが、アップルの新ディスプレイの長所を生かせるよう、アプリのアップグレードを未だしていないということです。

この結果、まだ多くのアプリでピクセルが目立つアイコンが散見されます。しかしこれは時が経つにつれ、解決されていく問題です(そう願います)。

内部・ポート

内部仕様については、アップル最新のA5Xと1GBのRAMが主な特徴です。またグラフィックス処理が、クアッドコアGPUの追加でパワーアップしています。

LTE(高速新通信規格)も新iPadには搭載されており、Wifiのみモデルに100英ポンド(約13000円)追加すれば、Wifi+4G+LTEモデルが購入できます。ボディーカラーは白か黒が選べ、記憶容量は16GB、 32GB、64GBから選べます。

3.5mmステレオヘッドフォン、30ピンDockコネクタ は変わらず。HDMI出力はありませんが。特に驚くべきことではありません。なぜアップルはHDMI出力を外したのか。もし付属させれば、アップルTVを購入する必要がなくなるからでしょう。うーん、という所でしょうか。

イメージ処理

タブレットのカメラが全然ダメだということは、多くの人が感じていること。しかし、カメラがあればあるで、デジカメやスマホが手元にない時は役に立ちます。

iPad 3には、iPhone 4S同様に、5メガピクセルのカメラと絞り値f/2.4のレンズが搭載されています。またタップしてフォーカス、手ぶれ補正、内蔵のイメージエディターが付いています。この仕様で撮影した写真と動画は、iPad 2のそれよりは鮮明で深みのあるものとなっています。

ただ正面のカメラはiPad 2同様のVGAクオリティーなので、せめて2メガピクセルのレベルぐらいにはクオリティーを上げてほしかったところです。

アプリ

先述したように、新Retinaディスプレイの長所を生かせるほど、アプリのアップグレードが進んでいないことが懸念としてあります。せっかくの高解像度ディスプレイが、宝の持ち腐れです。

希望的観測としては、近いうちに、iPad用アプリ開発者の99.9%がRetina向けにアップグレードしてくれることを望みます。しかし、もうすでにAppストアには、 Sketchbook Pro、 iPhoto、iMovie、 Garage BandのようなRetinaディスプレイ向けに最適化されたアプリも揃っています。

これらアプリの完成度は非常に高く、有用でとても安価です。例えば Sketchbookは、たったの2.99英ポンド(約390円)。実に直感的なUI(ユーザーインターフェース)を備えた、大変使いやすいドローイング用アプリです。

iPhoto、iMovieも同様。どちらもそれ自体パワフルなアプリですが、これらを見ると、アップルiOS を基にしたアプリの開発も過去数年で進歩してきたことが実感できます。とはいえ、デスクトップ用のアプリケーションのレベルまでは未だ到達していないので、Adobeも当面は安心していても大丈夫でしょう。

しかし、iOSを基本とするアプリが、デスクトップレベルに追いつき・追い越すのも時間の問題です。iPhoto、iMovie、 Garage Bandがこのトレンドの代表例で、近いうちに私たちは、これを目の当たりにするでしょう。何と言っても、これらのアプリは安価です。例えば iPhotoは、1.99英ポンド(約260円)。正味、無料(ただ)みたいなものです。

ディクテーション(口述筆記)

奇妙なことですが、アップルはSiriを新iPad 3には搭載しませんでした。代わりに、Siriディクテーションという機能を追加しました。これは文字通り、ユーザーの述べる音声内容をテキスト化してくれるスグレものです。

一般的に言って、ディクテーションは、iPhone 4SのSiriよりはずっと正確です。また音声の指示を解釈するスピードも速い。しかしさすがに完璧とは言えないし、かなりのミスもあります。なのでEメールを全部口述で書くというのは、まだ実用的ではありません。

ディクテーションが役に立つのは、ツイート、Google検索、facebookのアップグレードなどでしょう。このような場合、ディクテーションは使い勝手が良く、最高です。Siriと違って、ディクテーションを繰り返し繰り返し使っている自分に気付きます。

口述する内容を簡潔にすれば、文字をタイプするより速く、また正確です。 このような理由から、ディクテーションは、Siriより役に立つと言えます。

バッテリー

アップルによると、新しいiPad 3は、多かれ少なかれ、iPad 2とほぼ同じバッテリー駆動時間とのことです。これは、iPad 3のバッテリーが、そのプロセッサーのサイズのほぼ2倍になったことを考慮すれば不思議なことです。実はこのサイズアップの理由は他にあり、それは、9.7インチRetinaディスプレイに電源供給するためなのです。ちなみに、多くのレビューを見ると、新iPadのバッテリー寿命は、だいたいiPad 2と同等とされています。

結論

上述の内容からして、新しいiPad 3は、 アップルのタブレットとしてベストと言えます。確かに外見・デザインはiPad 2と同じ。でも同じ所はそれまで。新iPadはより高速、より接続性が良好、よりイメージ処理能力も向上しています。Siriディクテーションも悪くない。そして驚異のRetinaディスプレイが、最大のセールスポイントです。

もし今年2012年が、あなたにとってタブレットを購入する年であれば、アップルiPad 3こそ、そのタブレット。その他に、これに近い商品はないのですから。

最新情報



上へ戻る