本文に広告を含む場合があります。

iPhone 5に大きなアップグレードはないであろう10の理由

著者情報

アップルは今年後半、iPhone 5をローンチしますが、驚きの新特徴を備えた大きなアップグレードにはならないかもしれません...。米国のeWEEK.comがその10の理由を挙げて解説しています。

報道の多くが、アップルiPhone 5の秋リリースを伝えています。一新されるデザイン、大型化するディスプレイなどが期待されています。さらに良いことは、4G LTEサービス、NFC(近距離通信)などが加わり、iOS エコシステムを劇的に改善する特徴も加わると見られています。

しかし、アップル製品の特徴に関する憶測という点で、噂まじりの報道はあまり芳しい記録を残しておりません。アップルがiPhone 5を秋頃にローンチするのはほぼ確実ですが、目が飛び出るような驚きの新特徴を備えた登場となるかどうかは、まったくの不明です。実際の話、二、三の素晴らしいアップグレードを除けば、iPhone 5が大きなアップグレードを遂げるというのは、案外ないのではないかと考えられます。

それは何故なのか?その理由10を挙げてみます。

1. ありきたりのアップグレード

人によっては4G LTE及びクアッドコアプロセッサーのiPhone 5への追加は、大きなアップグレードなのでしょう。が、正直な話、それらはアップルがiPhoneを競合他社のデバイスに遅れを取らせないためのアップグレードに過ぎないとも言えます。やや大型化するスクリーンも良いことは良いのですが、驚異の新特徴というほどでもありません。噂されているiPhone 5の新特徴のすべてが、どちらかと言えば、ありきたりのものと言えなくもないのです。

2. 現時点で、何が画期的と言えるのか?

現時点で、何が画期的なアップグレードと言えるのか。難しいところです。スマートフォンのデザインは、どれも実によく洗練されたものになっています。誰も思い付かないようなデザイン上のラディカルな新特徴を、アップルがiPhone 5において提示しないかぎり、画期的なアップグレードとは見られないでしょう。アップルがスマホを世に送り出した頃、そんなことはありませんでした。しかし今や、製造部門も成熟し始め、真に新しい何かを生み出すことが困難になっているのです。

3. 大きなアップグレードをするつもりがない?

アップル社自体に、大きなアップグレードをする意欲がないようにも思われます。過去数年間にリリースされた製品は、名目上のアップグレードをわずかに備えたものばかりで、もう誰も驚嘆するようなことはありませんでした。 ひょっとしてアップルは、大きなアップグレードはコストがかかり過ぎると考えて、ゆっくり着実に行く戦略を取ることに決めたのかもしれません。これだけ利益が上がっていることを考慮すれば、さもありなんと思われます。

4. 企業向けの展開

アップルが数年前、スマホに大きなアップグレードを行っていた頃は、客層のターゲットは個人(消費者)でした。しかしアップルは現在、企業向けの展開を始めています。企業顧客は、製品の大きなアップグレードを嫌う傾向があります。というのも、企業側が、アプリ、ネットワーク、プラットフォームのアップグレードを強いられるからです。企業のIT担当者らは、先行システムから論理的に導かれる反復的なアップグレードを好みます。アップル側も、このことを理解しているようです。

5. ティム・クックはビジネスマン

スティーブ・ジョブズがアップル社を統括していた頃、もちろん彼は利益面を意識していましたが、他の何よりも、自社の製品によって最高にエキサイティングな経験を提供しようと心を砕いていました。そういう意味で、ティム・クックはよりビジネスマン的な考え方をする人です。伝えられるところによると、クックは前任者であるジョブズよりも、サプライチェーンや利幅により注意を払うタイプです。このことだけでも、iPhone 5が平凡なアップグレードになる可能性を示しています。

6. 小さなアップグレードで十分

もしアップルが今年後半の製品販売に苦戦するとすれば、何か画期的なものをリリースするだろうことは疑問の余地がありません。しかしアップルの場合、反復的なアップグレードで十分OKで、しかも利益はうなぎ上りです。あえてレシピを変える必要などないのです。

7. コスト上昇中

今日のスマホの流行で、部品を供給する企業は莫大なキャッシュを得ています。そういった企業が儲かれば儲かるほど、アップルの利幅は小さくなります。従ってアップルは、デザインに漸進的な改良を加えることでコストを抑えようと考えるかもしれません。確かにアップルには、オクトコア(8コア)プロセッサーに投資できるほどの内部留保があります。しかし、何故そんなことをする必要があるのでしょうか。現時点では、コストがかかり過ぎるところです。

8. 競合他社相手に余裕綽々

アップルは、自社のスマホに大きなアップグレードを加える必要を感じる前に、もう数年もの間、タフな競合他社相手に余裕綽綽の勝ちを収めてきました。昨年秋に出たiPhone 4Sも蓋を開ければ、いまだに最もよく売れているパワフルなデバイスの一つです。他社にはクアッドコアチップやより良いグラフィックスを備えた機種もありながら、そんな状況です。なので、シンプルなアップグレードをするだけでも、アップルはスマホ市場のトップの座を再び手に入れることができるでしょう。

9. 何とってもソフトウェアがすべて

スマホ市場を仔細に分析すれば、その成功の鍵はソフトウェアにありということが分かります。スマホ市場には現在、iPhoneよりスペックの高いデバイスが販売されています。しかし最も売れているのは、iPhoneです。そのポイントは、iOS 。アンドロイドよりも良い働きをしています。この点は忘れるわけにはいきません。

10. 顧客側もあまり気にしていない

アップルが新iPhoneに大きなアップグレードを施すかどうか、顧客(ユーザー)側もあまり気にしていないようです。アップルが新製品を出すたびに、それがどんなに小さなアップグレードであっても、売上は大きく伸びます。アップルも分かっているのです。顧客も分かっています。そして投資家も分かっています。つまり誰もがその結果に満足しています。というわけで、大きなアップグレードなど誰が必要とするのでしょうか...。

関連記事

最新情報



上へ戻る