Touch ID、iOS 7.1.1では精度向上に加えロック解除の動作も高速化
アップルはiOS 7.1.1で指紋認証センサーTouch IDの機能を改善しました。米ソーシャルサイトRedditには、今回の改善の理由と方法に関する情報がユーザーから寄せられています。米Cult of Macのレポートです。
Touch IDのスキャンの精度が時間の経過とともに低下するのは、ユーザーが最初の指紋スキャンに失敗することに原因があるようです。その際に動作を正常にもどし完璧なスタートを切れるようにするために、自動補正機能が必要とされました。
以下はRedditのユーザー、iOSecure氏がRedditに投稿した内容の一部です。最初の段落はTouch IDの仕組みについて、次の段落は今回の変更点について述べています。
「Touch IDは、指紋を88×88/500ppiでスキャンし、データをRAM付近のセキュアキャッシュに一時的に送信する。その後データはベクトル化され、M7プロセッサ近くのA7チップ内部にあるSecure Enclaveに進む。処理が終わるとデータはすぐに破棄される。指先に微細な傷が生じても精度を損なうことのないよう、皮下の隆線（皮膚の内層）をスキャンしている」
「アップルはiOS 7.1.1から、指を置いた位置から１つではなく複数のスキャンを取れるようにした。また将来発生するエラーを予測できるアルゴリズムを採用した。Touch IDはスキャンのたびに精度が向上するといわれているが、設定時にスキャンに失敗すると指紋を再設定するまでの時間が無駄になっていた。iOS 7.1.1はこの問題を解消して精度を上げただけでなく、ロック解除をするまでにiPhone 5sが実行しなければならない計算を大幅に減らした。つまりロック解除の動作がはやくなったということだ」
Touch IDとiOSのセキュリティに関する詳細は、アップルのホワイトペーパーで読むことができます。
