本文に広告を含む場合があります。

ソフトバンク、携帯契約純増数で16ヶ月連続トップ - ドコモ苦戦は変わらず

著者情報

日本経済新聞電子版は9日、ソフトバンクモバイルが携帯電話契約件数の純増数において、26万4400件と16か月連続でトップの座を維持していると伝えています。純増数とは、新規契約数から解約数を引いた数字で、携帯キャリア各社の人気を鮮明に反映しています。

携帯キャリア大手3社は9日、純増数を発表。首位ソフトバンクに続く第2位はKDDIで、純増数は20万9500件。ソフトバンクとともに20万の大台に乗っています。他方、NTTドコモの純増数は1300件。この落差には、凄まじいものが感じられます。

携帯電話番号ポータビリティ(MNP)で言うと、ソフトバンクが4万9700件、KDDIが7万4400件でそれぞれ転入超過。NTTドコモは、12万5400件の転出超過です。

言うまでもなく、iPhoneおよびiPad取り扱いという点が、3社の運命を分けたことは明らか。将来的にiPhoneを取り扱うのではと噂されているNTTの今後が、気になるところです。

ソフトバンクの好調ぶりは、iPhoneとiPadばかりではなく、シャープのIGZOを搭載したAQUOSブランド機種の人気にも支えられており、また、通信品質の向上を強調する宣伝も功を奏したと見られています。

KDDIは、iPhoneとiPadの人気に後ろ押しされた他、光回線やCATV事業契約者を対象にしてスマートフォンの通信料金を割り引く「auスマートバリュー」の成功がありました。光回線「auひかり」の新規契約者の約半数が、同スマホ割引サービスにも加入したとのことです。巧みな戦略と言えましょう。

NTTドコモは、ソフトバンクとKDDIへの契約者流出の他にも、法人の大口解約、携帯ゲーム用通信回線の未更新による解約などがあり、同社にとって、アップル取り扱いをしなかったツケは、莫大な不利益につながりました。キリスト教でいう「七つの大罪」の一つに「傲慢 (pride)」があります。「自分たちは日本一」というようなプライドが災いすると、痛い目に遭うこともあるようですね。

もっとも当のアップルも「pride」ゆえに、失速しつつあるのではと見る向きもあり、盛者必衰の理が懸念されるところです。

関連記事

最新情報



上へ戻る