アップル、iCloudの個人データ暗号化を大幅強化

アップルは米国時間12月7日、iCloudに保存している個人データの保護について、暗号化するデータの範囲を大幅に拡大する新機能「Advanced Data Protection for iCloud」を提供すると発表しました。

Advanced Data Protection for iCloud

アップルは、iCloud利用者向けの新機能「Advanced Data Protection for iCloud」を提供します。同機能を有効にすると、iCloudに保存しているデータはエンドツーエンドの暗号化システムで保護され、データの復元は本人のiPhoneなど信頼できるデバイスからのみ可能になります。

アップルはこれまで、iCloudに保存しているパスワードや健康情報など、14種類に及ぶデータをエンドツーエンドの暗号化を用いて保護してきました。「Advanced Data Protection for iCloud」では、iCloudバックアップやメモ、写真などを含む合計23種類のデータについても、同様の方法で保護されるようになります。アップルは、たとえクラウドサーバーがハッキングされたとしても、ほとんどのデータは保護されると述べています。

アップルがユーザーのデータ保護機能を強化する一方で、世界各国の法執行機関や政府の求めに応じて個人データを開示する、いわゆる「ガバメントアクセス」に重大な影響がおよぶ可能性があります。

アップルは過去、米国内で発生した銃撃事件の際、犯人のiPhoneのロック解除に協力するよう求めた米司法長官の要請を拒み、注目を集めたことがあります。しかしこのときは、ロック解除の協力は拒んだものの、犯人のiCloudデータの提供には応じていました。米ウォールストリート・ジャーナルによると、アップルは昨年、米国内で数千件におよぶデータ開示要請に応じたようです。

同紙は、今回のデータ保護の強化により、アップルは政府などによるデータ開示要請に応じる技術的な能力を失うことになると伝えています。

「Advanced Data Protection for iCloud」は、本日より米国のApple Beta Software Programの会員向けに提供を開始し、2022年末までに米国の一般ユーザーに、そして2023年初頭には全世界のユーザーに提供される予定です。

Apple

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