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iOS 6のまとめ、新機能とその他諸々

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アップルはすでに、今秋リリースの新しいオペレーティングシステムであるiOS 6に関する概要を提示しています。iOS 6のアップデートがiPhone、iPad、iPod touchのユーザーに与えるインパクトについて、Macworld U.K.のマーク・ハッタースレイ氏が米国のIT WORLDに寄稿しております。

iOS 6のデビューはいつなのか?

アップルは今年6月11日に開催されたWWDCで、iOS 6を発表。同OSはiPhone 5とともに登場すると見られており、9月12日に発表され同月21日に発売ともっぱらの噂です。新OSは新iPhoneと同時にリリースされるのが慣例です。

リリースが早まる可能性はあるのか?

アップルはiOSのベータ版をiOSアプリの開発者らに配布しており、開発者らが自身のアプリのテストを行い、それが新OSで問題なく動くのかどうかをチェックできるようにしています。最近では、いくつかの新特徴が追加された「iOS 6 beta 4」が、開発者らにリリースされています。

iPhone 5のユーザー向けに何か特別なものはあるのか?

iPhone 5はまだリリースされていないわけで、iOSのベータ版にはない特徴もあるかもしれません。一つ分かっていることは、アップルの新iOS 6が縦長のiPhone 5のディスプレイと24個のアイコンに合わせたものになるということです。

価格はいくらぐらいか?

iOSデバイスをもつすべてのユーザーに対して、そのアップデートは無料になると見られています。アップルはiOS 3以来、iOSのアップデートを無料としてきました。ただし米国の税務関連でiPod touchのユーザーがごくわずか課金されたことはありましたが。

iPhone、iPad、iPod touchはアップデートされるのか?

iOS 6は、アップルが現在出荷しているデバイスすべてに対して設計されています。よってアップデートは、iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPad 2、新iPad(第3世代)、iPod touch(第4世代)が対象になります。

ただし一つだけ例外があって、第1世代のiPadはiOS 6のアップデートは得られません。ハードウェアとしての初代iPadは、iPhone 3GSより性能が高いにもかかわらずです。初代iPadユーザーには少し残念なお知らせです。

新たに得られる特徴は、あなたがどのデバイスを持っているかに拠りますが、ここで、いくつかの主要な特徴及びデバイスへのサポートを概観してみます。

さて、最大の目玉となる特徴は何か?

じつに多くの特徴がiOS 6で導入されますが、最大の目玉となる特徴は、新マップアプリのFlyoverでしょう。これは3Dマッピングシステムを用いた、都市の3次元衛星写真を提示するものです。フル3DのGoogleストリートビュー空撮版のようなものを想像すればいいでしょう。全都市が含まれているわけではないですが、英国のバーミンガムやマンチェスターはすでにマップ化済みです。今後も他の大都市のマップ化が続くでしょう。

このマップアプリは、オンライン上のレビュー(口コミ)サイトのYelpとも統合され、英国内の詳細な商用関連の情報にアクセスできます。またSiriとの連携もあり、様々な店舗関連の情報なども音声を通じて訊ねることができそうです。曲がり角ごとに道案内をしてくれるナビゲーション機能も同マップアプリには組み込まれ、衛星型ナビゲーションとしても使用することができます。

しかしこれによって失われるものもあり、これまでデフォルトだったGoogleマップアプリがデバイスから消えます。ストリートビューもなくなります。

最も役に立つ特徴は何か?

おそらく最も役に立つ特徴は、iCloudの拡充でしょう。Documents in The CloudはPages、Numbers、Keynoteのようなアプリと統合されます。iOS 6はまた、現行のiCloudの機能性を、カレンダー、コンタクト、ダウンロード済み製品のデータ向けに拡充します。iOSはMac OS X 10.8 マウンテンライオンとも密に統合されます。

他の大きな特徴は何か?

Facebookとの統合も、iOS 6の大きな特徴です。iOSの「設定」からサインインし、Safariや通知センターのような様々なところから投稿することができます。またコンタクト情報もfacebookアカウントと同期されるので、facebook上で詳細情報が変更されても、自動的にあなたのiOSデバイス上でもアップデートされます。

iPhone 4Sユーザーにとっては新しいものではありませんが、Siriが新iPadに搭載されます。スポーツやビジネス関連の情報もSiriから得ることができるようになります。

電話関連で何か新しいことはないのか?

電話関連では、2つの新しい特徴があります。一つはRemind Me Later(後で教えて)と呼ばれるもので、ある受電をスキップして、後ほどかけ直すことを教えてくれる機能です。一定の時間内に通知を受けるか、あなたがいる現在の場所を離れるとき通知を受けることができます(または自宅やオフィスなどある場所に着いたとき)。

Facetimeも3G上で使用可能となります。アップルのビデオサービスを大きくするものです。

メール関連で何か新しいことは?

メールアプリには、新たにVIP受信箱という特徴が加わります。これはMac OS Xマウンテンライオン由来のもの。あなたがハイライトする人々からのEメールのみを表示します。興味のある人からのメールのみが見られる新特徴です。

噂のPassbookについては?

Passbookは完全に新しいアプリです。Passbookと提携するようアプリを設計した企業のバウチャーや領収書を表示します。例えば、あなたが飛行機のチケットをある企業(ブリティッシュエアウェイズなど)で予約します。するとチケットが直接、あなたのiPhoneのPassbook上に送信されてきます。あなたが空港に着くと、チケットが用意されているわけです。iPhoneスクリーン上に表示されたバーコードが、あなたの搭乗券となります。素晴らしいアプリですが、提携企業に依存している部分もあり、これは企業及び小売と連携しつつiPhoneを統合するという、アップルの長期プランの一環です。

おそらくまだ噂に聞いていない特徴は?

おそらくWifi plus Cellularについては聞いたことがないかもしれません。これはWifiから3G、4Gなどのモバイルデータ通信にシームレスに切り替えることができる新アプリ。例えばウェブページをロードしている際、Wifiゾーンから出るような場合、これをモバイルネットワークに接続するものです。これまでもあった特徴と言えなくはないですが、それがいかにシームレスかというポイントで大きな違いがありそうです。

iCloudタブ及びOffline Readingリストのような、Mac OS X 10.8 マウンテンライオン由来の特徴が、iOS 6にもたらされます。

プライバシーについても、アップルが「データ隔離プライバシー」と呼ぶシステムによって、より注意深い配慮がなされます。

ビデオ会議用サービスとしてのアップルFacetimeは現在、モバイルデータ上で機能しています。米国で、携帯キャリアAT&T社の顧客はこのサービス向けに余分な料金を支払わねばならないと警告されています。英国では、そのような警告はなされていません。しかし、データ使用量の限度についてはよく注意しておくべきでしょう。

Guided Accessとは何か?

Guided Accessと呼ばれる新特徴も加わります。これは、ホームボタンを無効化してiOSデバイスで特定のアプリのみ作動させたり、タッチパネルが反応する領域を制限できます。これは主に自閉症児支援で設計されたものですが、なかなか良さそうですね。

その外見に違いはあるのか?

iTunes StoreとApp Storeが再デザイン化され、Mac OS X内での機能により近い形となります。アップルはまた新しいソフトウェア開発キットを開発者向けに導入し、これで他のアプリでもiTunesストアのコンテンツを購入することができるようになります。

「天気」アプリなどのいくつかのアプリは微調整されます。しかし今のところ、アップルの告知で目立ったインターフェースの変化はないようです。

消えるのが残念なアプリは?

YouTubeアプリはiOS 6から消えることになりますが、これを残念だと感じる人もいるでしょう。Googleマップ及びストリートビューも消えます(モバイル向けマップのウェブサイトもありますが、iOS内のものほど良くありません)。きっとアップルのマップアプリの方がいいはずです。なので残念がることはまったくありません。

iOS 6は良いものといえるのか?

まだiOS 6はリリースされていないわけで、当然、その判断を下すのは時期尚早です。しかしネット上の開発者らの声を聞くと、その特徴がこれまでのものと地続きであるものは良いとされています。Flyoverは別格としても、とんでもなく凄い特徴はあまりありません。しかし堅実な進歩が見られます(Documents In The Cloudは特によく受け入れられるでしょう)。

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