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アップルのフィル・シラー氏が警告!「アンドロイドはマルウェアが多い」

アップルの上席副社長であるフィル・シラー氏が「Androidは、あまりに多くのマルウェアに苦しんでいる。」いうメッセージを世界に向けて発信しました。the Mac Observerが伝えています。

シラー氏は、F-Secureが発表した"2012年第4四半期におけるモバイル業界の動向に関するレポート"に対して、「くれぐれもご注意あれ」との有益なメッセージ付きでツイートしたのです。

アップルのマーケティング責任者は、このレポートに小躍りしたはずです。というのも、F-Secureの調査によれば、モバイル分野のマルウェアの79%がAndroidプラットフォームを標的にしていたのに対し、iOSを標的にしたものは0.7%に過ぎなかったからです。

次のグラフは、2010年、2011年、2012年に発生したマルウェアによる脅威を分類したものです。

これを見ると、年を追うごとにSymbian OS(携帯電話向けOS。一時ノキアに買収されていたが、現在はオープンソースとして公開されている)を狙ったものが明らかに激減しています。ノキアは既にOSの自社開発を中止し、自社のスマートフォンのOSはWindows Phonesに移行しています。

そのWindows Phonesを狙ったものも、プラットフォーム自体がパッとしないせいか、激減しています。一方、Androidを狙ったマルウェアは、全体の79%に達するほど急上昇しています。

「モバイル分野の脅威という面から見て、Android対応のマルウェアが蔓延していると言える」同社のレポートでは、こんな風に述べられています。「四半期ごとに、マルウェアの作者達は、多くの犠牲者をおびき寄せるため、および既存のマルウェアを改良するために、新種のマルウェアと従来の変種とも言うべきマルウェアを作り出しています。第4四半期だけをとって見ても、Androidを狙ったマルウェアは96もの新種が発見されています。この数は、第3四半期の倍に相当します」

次のグラフでは、他のプラットフォームのマルウェアは激減しているというのに、Android向けのマルウェアが短期間で増殖していることが分かります。

それでは、iOSについてはどんな状況なのでしょうか? このレポートからは、2011年から2012年にかけてiOSのマルウェアが∞%増加したことしか読み取れませんが、心配するような数値ではないので無視しても構わないでしょう。

F-Secureでは次のように指摘しています。「Android以外のプラットフォーム、例えばBlackberry、iOS、Windows Mobileなどについては、一時的にマルウェアが突然増えたように見えることがあるかもしれません。しかし大抵の場合、ちょうどFinSpy4がそうだったように、そのマルウェアが複数のプラットフォームに向けて作られたというだけなのです」

実際のところは、Androidというオープンな製品と、iOSというクローズな製品の違いが現れたということです。これら2種類のプラットフォームの違いに着目すると、AndroidはオープンなOSであると言えます。OEMライセンスを持つ多くのデベロッパー、多くのアプリ販売網(その最たるものはGoogle Plaです)を抱えています。このシステムは総じて自由競争であり、メリットとデメリットの両方があります。

一方アップルのiOSは、デベロッパー会社にのみ開かれたクローズなシステムであり、デベロッパーが可能なこと、不可能なことに厳格な制約があります。デベロッパーは自社のアプリを唯一のアプリ販売店であるApp Storeに登録せざるを得ず、アップルによってテストされ、審査を受けなければなりません。このシステムにもメリットとデメリットがあると、レポートで述べられています。

最後に選ぶのはユーザー自身の判断です。シラー氏の言葉を借りますが、くれぐれもご注意を。

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