速度比較:ワイモバイル vs UQモバイル
ソフトバンクの格安ブランドであるワイモバイル(Y!mobile)は、キャリア並みの通信速度とMVNO並みの低料金を実現した通信サービス。一方、UQモバイルはKDDIが運営するMVNOサービスです。
どちらも自社が保有する回線設備を使用しているためMVNOには当たりませんが、位置付けとしては格安SIM(格安スマホ)と同類になります。
さて、ともに大手キャリアが直接運営するワイモバイル(Y!mobile)とUQモバイル。速度に違いはあるのでしょうか。速度テストアプリ、App Store、Safariを用いて、それぞれの速度を計測してみました。
計測方法
● 速度テストアプリ
使用した計測アプリはSpeedtest.net。8時から24時まで毎時間計測。
● App Store
App Storeでのアプリのダウンロード時間を計測し、転送速度を割り出しました。ネット利用者が増える8時、12時30分、18時、22時に実施。。
● Safari
約90KBの画像20枚を挿入したhtmlページ(1.8MB)をSafariで開き、すべてのファイル(cssやジャバスクリプトなど全26個)を読み込むまでの時間を、Safari Webインスペクタを用いて計測しました。ウェブページを開いた際にiPhoneのステータスバーに出る、くるくる回っているアイコンが消えるまでの時間です。
計測した時間帯は8時、12時30分、18時、22時。それぞれ3回ずつ都度キャッシュを削除して計測し、数値の近い2つを採用。ウェブページの読み込みに関しては、複数のファイルの読み込みが同時進行で行われるのに加えて、サーバーとの通信回数など諸々のことが関わってくるため、データの転送速度を表す単位であるbpsではなく、読み込みに要した時間を記載しました。
使用端末、計測日、計測場所
使用した端末とSIMの組み合わせは以下の通り。
・ワイモバイル:iPhone 12(au版SIMロック解除)
・UQモバイル:iPhone 12 Pro(ドコモ版SIMロック解除)
計測日:2020年11月24日(火)
計測場所:愛知県名古屋市中区栄
計測結果
速度テストアプリのダウンロード速度
| 時刻 | ワイモバイル | UQモバイル | 
|---|---|---|
| 8時 | 142.15 | 57.67 | 
| 9時 | 41.72 | 94.88 | 
| 10時 | 80.81 | 99.70 | 
| 11時 | 54.56 | 81.53 | 
| 12時30分 | 63.86 | 82.64 | 
| 13時 | 60.33 | 79.64 | 
| 14時 | 57.43 | 50.97 | 
| 15時 | 60.73 | 46.42 | 
| 16時 | 58.48 | 95.55 | 
| 17時 | 93.95 | 76.97 | 
| 18時 | 68.64 | 55.51 | 
| 19時 | 64.77 | 90.46 | 
| 20時 | 69.08 | 62.10 | 
| 21時 | 57.92 | 96.81 | 
| 22時 | 70.80 | 48.95 | 
| 23時 | 70.53 | 56.01 | 
| 24時 | 85.55 | 45.53 | 
※ 速度の単位はMbps。
速度テストアプリの速度は両者ともに超高速。多くの格安SIMが1Mbpsを割り込む平日12時30分の計測においても、速度が落ちることはありません。
App Storeでのダウンロード速度
ダウンロードしたアプリ:Amazon
アプリのサイズ:117.7MB
| 時刻 | ワイモバイル | UQモバイル | 
|---|---|---|
| 8時 | 156.93(6秒) | 156.93(6秒) | 
| 12時30分 | 85.6(11秒) | 62.77(15秒) | 
| 18時 | 156.93(6秒) | 153.14(6秒) | 
| 22時 | 104.62(9秒) | 134.51(7秒) | 
※ 速度の単位はMbps。
App Storeでのアプリのダウンロード速度については、全時間帯において両者ともに超高速でした。Amazonのような比較的サイズの大きいアプリでも、あっという間にダウンロードすることができました。
Safari ウェブページの読み込み速度
| 時刻 | ワイモバイル | UQモバイル | 
|---|---|---|
| 8時 | 3.38秒 | 3.84秒 | 
| 2.87秒 | 4.56秒 | |
| 12時30分 | 2.99秒 | 3.5秒 | 
| 2.66秒 | 3.74秒 | |
| 18時 | 2.78秒 | 4.2秒 | 
| 3.58秒 | 4.12秒 | |
| 22時 | 3.25秒 | 3.76秒 | 
| 3.06秒 | 3.79秒 | 
ウェブページの読み込み速度については、全時間帯でワイモバイルのほうが速かったです。ワイモバイルは本家ソフトバンクと比べても全く見劣りしないくらい速いです。一方、UQモバイルのほうはワイモバイル程ではないにしろ普通に速いです。
ちなみに上記表の数値は、キャッシュを削除した状態で、このページのすべてのファイルを読み込むのに要した時間です。画面に表示されていない画像やファイル等を含めたすべてのファイルの読み込み時間なので、スマホの画面に収まる範囲の表示(ファーストビュー)に要する時間は、上記表の数値よりも圧倒的に短縮されます。
まとめ - 速度面以外を比較して決めるべし
今回のテスト結果から分かる通り、UQモバイルとワイモバイルの速度は、1日を通して超高速です。キャリアと比べても遜色ないレベルですし、まして格安SIMの中では断トツに速いです。
従って、ワイモバイルかUQモバイルのどちらにしようか迷っている方は、速度面ではなく、両者のサービス面を比較して、自分にあった方を選択するのがベストだと思います。
動作確認済みのiPhoneとAPN設定の要否
ワイモバイルとUQモバイルが公式に発表している動作確認済みのiPhoneは以下の通りです。APN構成プロファイルについては、両者ともに機種によっては不要なので、SIMカードをiPhoneに挿入するだけで利用可能です。
| 端末名 | ワイモバイル | UQモバイル | 
|---|---|---|
| 12シリーズ | 〇 | 〇 | 
| 11 Pro Max | 〇(APN不要) | 〇 | 
| 11 Pro | 〇(APN不要) | 〇 | 
| 11 | 〇(APN不要) | 〇 | 
| X / XS / XR | 〇(APN不要) | 〇 | 
| 8 / 8 Plus | 〇(APN不要) | 〇(APN不要) | 
| 7 / 7 Plus | 〇(APN不要) | 〇(APN不要) | 
| SE | 〇(APN不要) | 〇(APN不要) | 
| 6s / 6s Plus | 〇(APN不要) | 〇(APN不要) | 
| 6 / 6 Plus | 〇(APN不要) | 〇(APN不要) | 
| 5s | 〇(APN不要) | 〇(APN不要) | 
- ワイモバイル
ワイモバイルで動作するiPhoneは、SIMフリー端末かワイモバイルが販売するiPhoneに限られます。ソフトバンク・ドコモ・auのiPhoneはSIMロック解除が必要です。
- UQモバイル
UQモバイルの場合、au版iPhone 8以降の機種がSIMロック解除なしで使用できます。その他のキャリア版機種はSIMロック解除が必要です。なお、iPhone 5s、iPhone 6 / 6 Plusに対応するSIMカードは、2019年9月末で新規申し込みの受け付けを終了したので、これから申し込む方は、UQモバイルでこれらの機種を使うことはできません。
キャッシュバックと割引
UQモバイル
■最大10,000円キャッシュバック
UQ mobileオンラインショップからSIMカードを申し込むと、他社からの乗り換え(MNP)で10,000円、新規契約で3,000円のキャッシュバックがもらえます。ただし、キャッシュバックがもらえるのは、SIMカード単体の申し込みに限られるため、iPhoneを含むスマホの購入を伴う申し込みは、キャッシュバックの対象外となります。
⇒ 実は3種類あるUQモバイルのキャッシュバック・キャンペーンを解説
■ギガMAX月割でずっと月額500円割引
ギガMAX月割は、UQモバイルのスマホプランとUQ WiMAXを同一名義で契約する方を対象に、UQモバイルの月額料金をずっと500円割引するキャンペーンです。UQモバイルとUQ WiMAXを同時に申し込みされる方は、オンラインショップでの申し込み時に、「ギガMAX月割」を選択して、手続きを進めてください。
■UQ家族割
家族で申し込む場合や1人で複数回線に申し込む場合、2回線目以降の月額料金が最大9回線まで500円割引。
ワイモバイル
■契約事務手数料が無料
Y!mobileオンラインストアから申し込むと、実店舗で3,000円(税抜き)かかる契約事務手数料が無料。
■SIMカードの申し込みで最大14,000円のPayPayボーナスライト
ヤフーが運営するY!mobileオンラインストアからからSIMカード単体を申し込むと、MNPで最大14,000円分、新規で最大10,700円分のPayPayボーナスライト付与。
■SIM+スマホ購入で最大8,555円のPayPayボーナスライト
ヤフーが運営するY!mobileオンラインストアから対象機種を申し込むと、MNPまたは新規で最大8,555円分、機種変更で最大2,555円分のPayPayボーナスライト付与。
■家族割引サービス
家族で申し込む場合や1人で複数回線に申し込む場合、2回線目以降の月額料金が最大9回線まで500円割引。
■おうち割 光セット(A)
「SoftBank 光」または「SoftBank Air」とワイモバイルをセットで利用すると、ワイモバイルの月額料金が毎月500円割引。
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